研究課題/領域番号 |
08457583
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
三川 潮 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (60012613)
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研究分担者 |
渋谷 雅明 東京大学, 薬学部, 助手 (50170923)
岩浪 直子 富山医科薬科大学, 薬学部, 教務職員 (90283077)
林 利光 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (40092796)
清水 岑夫 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (00019118)
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キーワード | 昆虫抗菌性成分 / チロシンキナーゼ / インターロイキン2 / インターロイキン6 / 単純ヘルペスウイルス / スクリーニング / バイオアッセイ / 抗生物質 |
研究概要 |
本研究の目的はユニークな活性を持つ天然物をリ-ド化合物とする創薬に向けての分子設計と新しいバイオアッセイ法構築の方法論にある。センチニクバエ(Sarcophaga)の幼虫から抗菌活性を指標に分離されたペプチド(5-S-GAD)が、抗菌性以外にもチロシンキナーゼ反応阻害や破骨細胞によるカルシウム吸収阻害等興味ある生物活性を示したことから、この化合物をリ-ドとして取り上げ多数の類縁体の合成を行った。5-S-GADを構成する5つのアミノ酸のうち、チロシナーゼによるドーパへのC-S結合の形成を使った合成を考えれば、システイン以外の4つのアミノ酸を変換した構造の化合物を合成した。DopaをD-Dopaに変換した化合物は天然の5-S-GADより人工基質(ライタイド)に対するリン酸をより強く阻害した。さらにグルタチオン部分の構造を改変した化合物を合成しチロチンキナーゼ阻害に対する構造活性相関を検討している。培養細胞を用いるバイオアッセイとしてインターロイキン産生細胞と単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染阻害に対するスクリーニング系を確率した。生薬抽出エキス、微生物培養液について約1800種のサンプルのスクリーニングを行い、多数のサンプルについて活性を確認した。インターロイキン産生細胞によるアッセイでは、産生を増強するアッセイと産生を阻害するアッセイを行うことが可能である。本年度のスクリーニングで活性が得られたサンプルについては、順次活性物質の分離と同定を行う予定である。HSVの感染阻害作用では、放線菌の培養細胞から細胞毒性と抗ウイルス活性の比が23万倍となるサンプルをあり、高い活性の化合物が得られる事が期待される。
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