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1997 年度 実績報告書

ヘモグロビン異常症の遺伝子治療に関する多面的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 08457629
研究機関九州大学

研究代表者

服巻 保幸  九州大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (90128083)

研究分担者 岩城 明子  九州大学, 遺伝情報実験施設, 助手 (30253454)
キーワード遺伝子治療 / グロビン遺伝子 / サラセミア / AAV / 赤芽球 / スプライシング / アンチセンス / 転写
研究概要

1.遺伝子導入系の開発
AAVベクターを用いて、赤芽球系培養細胞を対象に発現効率や安定性の強化を目指している。グロビン遺伝子の組織及び時期特異的な発現に関与するLCRを構成する4箇所のDNaseI超高感受性部位(HS1〜4)を種々組合わせ、これをβグロビン遺伝子に組み換えたコンストラクトを作成して、MEL細胞に感染させ得られたクローンのβグロビン遺伝子の発現を解析した。内因性のβグロビン遺伝子の発現に対しHS4.3のコンストラクトで約4倍の発現がみられたが、各クローン毎の発現のばらつきもみられた。現在発現を挿入の位置によらず高く保つためにインシュレーターを組換えたコンストラクトを用いて解析中である。
2.分子病態の修復
点変異(HbE変異,IVS-2内654位変異)が来す選択スプライシングのアンチセンスオリゴによる抑制効果をin vivoで検討するために、正常および各変異グロビン遺伝子をHdLa細胞にトランスフェクションして得られたステーブルトランスフォーマントを用いて検討した。18塩基のアンチセンス-2′-0-メチルオリゴリボヌクレオチドをリポフェクション法で導入後、20%程度の異常スプライシングの低下を認めた。現在至適化を試みている。またHbE変異による異常スプライシングを抑制するために、スプライシングの際ドナー部位の選択に関わっているといわれているSF2を強制発現させることにより検討した。トランジエント発現の系で30%程度の抑制効果を認めている。現在この至適化とともにAAVベクターを経由した遺伝子導入によるSF2の効果を検討中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Ohba et al.: "Thalassemia mutations in Japanese and Koreans" Hemoglobin. 21・2. 191-200 (1997)

  • [文献書誌] Kamakura et al.: "Cloning and characterization of the 5′-flanking region of the human dopamine D4 receptor gene." Biochemical and Biophysical Research Communications flavoiridis Snake.235. 321-326 (1997)

  • [文献書誌] Nobuhisa,I.et al.: "Structures of genes encoding phopholipase A2 inhibitors from the serum of Trimeresurus" Gene. 191. 31-37 (1997)

  • [文献書誌] Furuya,H.et al.: "Adult onset globoid cell leukodystrophy(Krabbe disease):analysis of galactosylceramidase cDNA from four Japanese patients." Human Genetics. 100. 450-456 (1997)

  • [文献書誌] Iwaki,A.et al.: "Identification and characterization of the gene encoding a new member of the αB-crystallin/small hasp family,closely liked to the αB-crystallin gene in a head-to-head manner." Genomics. 45. 386-394 (1997)

  • [文献書誌] Nobuhisa,I.et al.: "Characteruzation and evolution of a gene encding a Trimeresurus flaviridis serum protein that inhibits basic phospholipase A2 isozymes in the snake's venom." European Journal of Biochemistry. 249. 838-845 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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