研究課題/領域番号 |
08457643
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
杉森 みど里 千葉大学, 看護学部, 教授 (20070758)
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研究分担者 |
山口 瑞穂子 順天堂医療短期大学, 看護学科, 教授 (80220284)
舟島 なをみ 千葉大学, 看護学部, 助教授 (00229098)
野口 美和子 千葉大学, 看護学部, 教授 (10070682)
平山 朝子 千葉大学, 看護学部, 教授 (20110356)
前原 澄子 千葉大学, 看護学部, 教授 (80009612)
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キーワード | 看護系大学 / 自己点検・評価 / 実態 / 教育評価 |
研究概要 |
平成8年度は、看護系大学・短期大学(以下、教育機関)の自己点検評価システム開発の基礎資料作成に向け、2つの研究目標を達成した。第1は、各教育機関の教育目的の明確化である。協力に同意した67校から学校案内、学生便覧等を郵送法及び訪問により入手し、内容分析の手法により分析した。その結果、これらの教育機関は「豊かな人間性」「看護実践能力」「自己学習能力」「社会・医療・福祉に貢献しうる人材」「看護学の発展に貢献しうる人材」「指導者」の育成などを目的としていることが明らかになった。 第2は、自己点検・評価の実態把握である。研究協力に同意した33校の教育責任者を対象とし、郵送法による質問紙調査を行った結果は、学生の受け入れ、学生生活への配慮、カリキュラム編成、教育指導のあり方等について、多くの教育機関が確実な評価を行い問題点を見出し、改善の方向に向かっていることを明らかにした。しかし、教育目的・目標の適切さ、達成度、教授方法の工夫、研究活動、教員組織、施設設備、管理運営・財政については自己点検・評価の対象としていない教育機関が数多く存在することを示した。これらは、いずれも教育機関がその使命を果たすために不可欠な要素である。従って、システム開発に向けては、これらの要素の重要性を強調するとともに、具体的評価方法の考案が必要である。 また、研究協力に同意した444名の教員を対象とした郵送法による質問紙調査の結果は、各教員が教育評価の重要性を認識している実態を明らかにした。しかし、評価に関わる用語、方法、対象など基本的知識の理解については不十分であることを示した。これらは、今後システムの活用可能性を向上するために、ガイドラインに用語解などを付記するといった工夫が必要であることを示唆している。
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