研究課題/領域番号 |
08457651
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
菱沼 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (40103585)
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研究分担者 |
佐居 由美 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (10297070)
横山 美樹 聖路加看護大学, 看護学部, 講師 (70230670)
香春 知永 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (30194947)
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キーワード | 腰背部温罨法 / 排ガス・排便 / 臨床効果 |
研究概要 |
腰背部温罨法の排便・排ガスに対する効果を測定するため、病院に入院中または老人保健施設に入所中の54名(男性22名、女性32名)に対し、延べ76回(7名-2日間、3名-3日間、1名-4日間、1名-7日間実施)の腰背部温罨法を施行し、24時間以内の排ガス・排便を調べた。排便困難の訴えまたは看護婦によって排便困難の判断がなされ、研究への協力の承諾が得られた者とし、年齢、疾患は問わなかった。 対象者の年齢は24歳〜97歳で、平均60.3歳であった。疾患は多岐に渡り、腫瘍16名、骨折6名、呼吸器疾患4名、消化器疾患4名、糖尿病3名、脊髄疾患3名、精神疾患3名、眼疾患2名、外傷2名、脳血管障害2名、自律神経失調症、心不全等であった。入院入所後の下剤の使用は、有りが38名(毎日13名)、無しが16名であった。 腰背部温罨法施行の結果、排ガスあるいは排便のいずれかがあったのが47回(61.8%)、排便のあったのが36回(47.4%)、排ガスが31回(40.8%)、この内排ガスのみは11回(14.5%)、排ガス・排便とも得えられなかったのが26回(34.2%)、その他座薬使用、不明が3回(3.9%)であった。罨法後、排便までの時間は0.5〜24時間(平均時間11.88時間)であった。 様々な年齢、疾患を持つ対象者であったにもかかわらず、腰背部温罨法の排ガス・排便に対する効果が高かったことは、排便・排ガスを促す看護技術として本法を確立することが可能と予測できる。
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