研究課題/領域番号 |
08458023
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
|
研究分担者 |
田中 守 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00163577)
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
進藤 宗洋 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (30078539)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
キーワード | 二重積 / 運動 / 体力 / 生活習慣病 |
研究概要 |
種々の条件下でのカテコールアミン濃度が急増し始めるポイントとDPBPの関係を検証し、若年者から高齢者、更に運動療法が有効である各疾患患者に対して運動耐容能の評価法としてまた運動処方作成の際の運動強度の決定法としてのDPBPの有効性を追求することを目的として研究を推進し、以下のような主要な結論を得た。 (1)低酸素吸入でカテコールアミン閾値を変化させると、それに伴ってDPBPが変化した。この結果から、DPBPが交感神経活動の亢進に伴って出現する可能性が示唆された。(2)有酸素性トレーニングによって、冠動脈疾患者のDPBPが有意に増加した。また、DPBPの変化がVTの変化と類似していた。これらの結果から、有疾患者を対象とした場合でも、DPBPが有酸素的作業能の評価法として、またトレーニング効果の判定に有用だと考えられた。(3)冠動脈疾患者でDPBPが心筋虚血閾値に先行して発現することが分かった。このことから、心筋虚血を誘発しないDPBP強度の運動処方は、冠動脈疾患者のために極めて安全で適切であると考えられた。(4)βブロッカーありとβブロッカーなしの両コンディションで、DPBPとVTの間によい相関関係が認められたことから、DPBPがVTの代わりに利用できるものと考えられた。(5)ランプ負荷テスト中に平均血圧は、VTまでほとんど変化せずVTを越えて急増することが明らかになった。VTとDPBPは近似しているので、DPBP相当の負荷であれば平均血圧はほとんど安静時と変わらないことになり、極めて安全な運動負荷であると考えられた。(6)自転車エルゴメーターを用いてハンドルの保持様式の違いがDPBPに影響するか否かを検討した結果、いずれの条件でもDPBPが検出され、3様式間に有意な差は認められなかった。従ってハンドル保持の有無はDPBPに影響しないと考えられた。
|