研究概要 |
World Wide Web(WWW)システムを母体として,これに電子掲示板,電子メールを組み込み,かつ講義補助機能を果たさせるための受講者認定その他の機能を付加した教育システムの構築については,昨年度の実績報告書で発表した。本年度は主に,本システムに搭載すべき教材の開発を行った。教材開発にあたっては,単にテキストをホームページ上に羅列するのではなく,受講生が教科書や参考書あるいは教室では得ることが出来ないような類の教材開発に集中した。そのために,近年脚光を浴びつつあるJava言語を利用したプログラム開発を行った。Java言語はネットワーク上での利用を考えて開発されているため,従来のWWWの基本技術では,困難であった動画やシミュレーション等の手段を可能にし、さらには利用者とシステム間の対話性を格段に改善できる。プログラムはApplet仕様にすることで,ホームページ上に自由に配置することが出来る。Java Appletがクライアントマシンに一旦読み込まれると,その実行はクライアントマシンが担当するので,サーバにかかる負担を大幅に軽減できるというメリットもある。とくに物理と科学分野の教材として各種のJavaプログラムを開発した。その成果は,97年科学ソフトウエア学会(大阪府立高専)で発表し,多くの注目を集めた。化学ソフトウエア学会論文誌にも論文「ネットワーク時代に対応した新しい講義システムの試み(2)-Javaを利用した対話的教育支援システムの構築」として発表予定である。
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