研究課題/領域番号 |
08458043
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
森田 稔 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (80003292)
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研究分担者 |
吉川 和夫 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (00250861)
垣内 幸夫 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (50117420)
降矢 美彌子 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (50132535)
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キーワード | 異文化理解 / 音楽教育 / インドネシア / バリ島 / ガムラン / ゴン・クブヤ-ル / ピッチの分析 |
研究概要 |
以下の実践を行った。 1.昨年度に引き続き、科学研究費補助金で購入したインドネシア、バリ島のゴン・クブヤ-ル楽器を用いて、バリ・ガムランの実践的研究を深めた。また、その成果を東洋音楽学会48回大会(97年11月)の公開公演、及び、アジア音楽祭'98仙台('98年1月)で演奏発表し評価を得た。 2.コンピューターにより、ガムラン楽器の中の音高をもつ楽器(ウガ-ル、プマデ、カンティル、レヨン、ジェゴ-ガン、ジュブラック)のピッチの測定を行い、西洋楽器とのピッチの比較検討を行った。 3.異文化理解を文化の継承者から直接学ぶため、バリの「グヌンジャティ歌舞団」からの指導・助言を得た。 4.単独に器楽演奏として存在しないゴン・クブヤ-ルの本質の理解のため、バリ舞踊の基礎的な実技実習を行い、舞踊の伴奏としての体験を得た。 異文化としての比較研究のため、ブラジルのサンバの実践研究を行い、ガムランとは異なる音楽観、音響、アンサンブル様式の比較検討を行った。 以上の実践研究を踏まえ、ガムランが、西洋音楽と大きく異なる音楽観、ピッチ、音階、アンサンブル様式をもつことを明らかにし、日本音楽教育学会の28回大会で、異文化理解を志向する音楽教育への問題提起を行った。そして、異文化理解を志向する音楽教育においては、何よりもその音楽観を踏まえ、オリジナルな音響を重視し、その伝承方法に基づいた教育方法を取ることが重要であることを明らかにし、日本の民俗芸能「じゃんがら念仏踊り」、バリ島のゴン・クブヤ-ルの指導法についての論文を著した。
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