研究概要 |
1996度は、今日までのフィールドワークに基づく基礎研究を手がかりとして、初めての調査も加えながら映像を収録した。さらに、市町村役場・図書館・音楽資料室などで追加資料調査も実施した。 1,高知県四万十川流域とその周辺の民俗芸能調査(6地区) 2,四国の民俗芸能のルーツに当たる民俗芸能調査(3地区) 3,東京芸術大学付属図書館・他での資料調査 以上から、鮮度の良好な映像を収録することができたことに加え、より具体的に四国の民俗芸能のルーツや伝播先を確認することが可能となった。このことは、民俗芸能の全体像の解明とともに、地域の特色に応じて変容している姿を把握でき、視聴覚教材としての質をより高めることとなった。 1997年度は1996年度の研究から得た成果と課題に基づき、以下の諸点を重点的に調査・研究する。また、1997年当初に新発売されたDVデッキを購入し、視聴覚教材の編輯・作成を行なう。 1,高知県四万十川流域の祭りと芸能、中でも「花取り踊り」を軸として、住民の暮らしとの関わり。 2,四国の民俗芸能とそのルーツ・系譜・伝播の解明。 (1)徳島県「阿波踊り」(牛深市・名瀬市・那覇市・平良市等)。(2)愛媛県「五ッ鹿踊り」(仙台市等)。(3)高知県「花取り踊り」(愛媛県・徳島県等)(4)高知県「よさこい鳴子踊り」(札幌市)。 編輯・作成された視聴覚教材は、諸学校での実践、日本音楽教育学会での発表、学会誌等への投稿を行うとともに、研究成果報告書(VTR視聴覚教材)作成する。
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