研究概要 |
1997年は、1996年度の調査・研究に引き続き研究を行なった。さらに、市町村役場・図書館・音楽資料館での調査も加えながら映像を収録した。 1,沖縄県宮古郡城辺町[クイチャー] 2,九州西海岸(鹿児島市・平戸市)[ハイヤ節] 3,宮城県(仙台市、一迫町)[鹿踊] 4,四国西南部(宇和島市、須崎市、土佐市)[花取踊り・鹿踊り] 5,高知市・札幌市[よさこい祭り/YOSAKOIソ-ラン祭り] 6,徳島市・東京都高円寺[阿波踊り] 7,東京芸術大学付属図書館・他での資料調査調査 主として以上から現地でのフィールドワーク、聞き取り調査、文献調査を実施し、民俗芸能の伝承・伝播・創造を明らかにした。その結果拠点研究やその教材化に重点が置かれていた民俗芸能、また住民の生活と音楽・民俗族芸能との関わりを、線としてまた舞踊・音楽の分野からアプローチすることができた。それは<阿波踊りのルーツとしての<黒潮の道>であり、仙台から宇和島への伝播の道であり、高知の「よさこい祭り」の札幌への空路の伝播であった。四国の民俗芸能を軸として、「阿波踊り」、「五鹿踊り」「よさこい祭り」のルーツ、伝播、変容、創造を研究できた。それは報告書の形で出版した。また、映像はVTRテープに編集作業中であり、完成すれば神戸大学発達科学部附属小・中学校や各地(東京都・神戸市をはじめとする諸学校に実践を行なう計画である。また、口頭発表としては、1997年10月5日の日本音楽教育学会(北海道教育大学)や、1998年1月22日の徳島県文化財指導者講習会で成果を発表した。論文は1998年3月末と10月末に発表する予定である。さらに「民俗芸能の伝播と創造」の視聴覚ソフトを作成する計画を立てている。
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