研究課題
基盤研究(B)
学校における環境教育を進展するために、具体的で体系的な教育計画を検討し、総合的な環境教育プログラムを確立することを主目的としている。その第一段階として、本年度は、多様な視点から点検・評価を進めてきた。1.学校における環境教育の実態調査-全国の小・中学校1504校を対象に、学校としての環境教育の実施状況を把握した。798校(回収率53%)から回答があり、年間指導計画の作成(20%)、環境教育主任の配置(37%)といった学校としての対応状況を定量的に把握した。また、特別活動における実践概要を把握・整理した。さらに、個々の教員(回答数3735)の対応と意識について、研修会参加状況(20%)、指導資料の利用実態、授業における環境教育の意識、進め方、充実策、さらに実践状況を把握した。結果は、「学校教育における環境教育課題の整理と分析」として報告書に取り纏めた。研究指定校などでない学校現場の状況も含んでおり、学校における教育計画を検討する有用な資料が得られた。2.年間指導計画の収集と整理-環境教育計画を検討する参考資料として、上記調査を基に160校の年間指導計画を収集している。整理・分析が完了すれば、報告書に取り纏める予定である。3.環境行政調査-全国の146の環境機関を対象として、学校における環境教育で重視すべき課題と環境行政の立場から、学校における環境教育への期待・在り方についてアンケートを実施した。整理が完了すれば報告書に取り纏める予定である。4.実践記録・資料収集-公表されている資料を収集し、整理・分析を継続している。