研究概要 |
入力したデータを急ぎスクリーニングし使えるようにした.当面使えるデータは男子793名と女子483名である.このほか2364名のデータも計算機で使えるようにはなった.ここ十数年間追跡調査している広島固定標本の継続調査を,今年も安佐医師会の協力により継続して行い,体格と血清化学的計測値の収集を行った.出生時から成人までの成長模型で乳幼児期のmid-growth spurtをも表現しうる成長模型を模索した. 模索した成長模型のうち,あてはまりの程度が良いと思われる成長模型に対して,入力した約1200名の成長記録にあてはめた結果,これまでに得られたものと同じような結果を得たが,mid-growth spurtの特徴付けは十分ではない.よりよい成長模型を求める必要がある. 初潮時年齢と成人の身長や体重との間には関連性はないと言われていたが,初潮時年齢と成人身長や体重の間には,偏相関を考えると関連性があることが判った.その関連性は初潮時身長や初潮時体重を一定であると考えると初潮時年齢と成人身長や体重の間には負の相関があると言える. 経年的なアルカリフォスファターゼの値や総コレステロールの値は,成長速度曲線に関連がある事は判ったがそれを具体的に評価することは出来なかった.固定標本を経年的に追跡して資料の収集を図るために,計算機に不慣れな医師や看護婦でも出来るソフトウエアの開発を,一般社会に普及しているパーソナルコンピュータの上で行っている.
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