研究課題/領域番号 |
08458069
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
芝山 潔 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (70127091)
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研究分担者 |
平田 博章 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (90273549)
新実 治男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40144331)
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キーワード | 超並列コンピュータシステム / モデルアーキテクチャ / 仮想コンピュータ / テストベッド / コンピュータアーキテクチャ / ハード / ソフト・トレードオフ |
研究概要 |
1.仮想的なモデルアーキテクチャの設計:超並列コンピュータシステムのシステムプログラム(コンパイラやオペレーティングシステム)の設計者に対して提示する必要がある「仮想的なモデルアーキテクチャ」を論理構造-物理構造の効率的なマッピングを支援する「理想的なアーキテクチャ」として設計した。一方、超並列コンピュータシステムのハードウェア機構(ハードウェアアーキテクチャや相互結合網)の設計者に対して、この仮想的なモデルアーキテクチャを自分の設計する新規の超並列コンピュータアーキテクチャへ変更できる機能の提供、すなわち、ハードウェア/ソフトウェア・トレードオフが再定義できる機能を備えた仮想的なモデルアーキテクチャとして提示する機能について考察した。この仮想的なモデルアーキテクチャの設計においては、実マシンや実システムでは利用できない「超」多数個の均質機能の冗長性を充分に活用している。 2.問題適応化機能の実現:モデルアーキテクチャに要求されるのは、理想的なハードウェア/ソフトウェア・トレードオフとしての強靱性及び理想的な抽象化(仮想化)レベルとしての柔軟性であり、それは具体的には「問題適応化機能」として示される。すなわち、超並列コンピュータシステムの中核機能に関する種々の研究においては、「研究者がハードウェア/ソフトウェア・トレードオフを調整する機能」が装備されていることが望ましい。すなわち、超並列処理用テストベッドにおいては、問題ごとに相異なる粒度および粒質に、それぞれ独立にまた個別にハードウェア機構を用意して対応するのではなく、研究者がそれらを自由に組み合わせたり調整したりする機能が必須である。この問題適応化機能について種々のトレードオフを検討した。本研究で目標としている仮想的なモデルアーキテクチャを中心として構成した超並列コンピュータシステム例では、超並列処理の研究を行う際に粒度だけではなく粒質をも調整できるユーザインタフェースを構築しておくことによって、より高い問題適応性を備えたテストベッドとすることを狙う。
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