研究概要 |
本研究はマルチメディア技術を使って医用画像の遠隔診断を行うシステムを構築することにある。本研究では既存の設備に加えて、新しく購入した設備により以下の3つのシステムを構築した。 (1)画像処理ワークステーション(HP9000,C-class)間のマルチメディアコラボレーションシステムで回線は院内では100VG-any LAN、院外との病院はISDN64を用いた。 (2)パソコン(FMV-5133T3,OKI if Station5133/Dx,Pc-9821Xa16など)間のマルチメディアコラボレーションシステムで回線はISDN64、ソフトはテレビ会議システム(Picture TELおよびPhoenix)である。 (3)パソコン(FMV-5150NA/X)間の会議システム(CU-SeeMe)で回線はインターネットである。 (1)ではスキャナー、ビデオ再生装置から静止画および動画伝送(冠動脈造影)を入力し、当院と名古屋第二赤十字病院との間で動画伝送を行った。ISDN64ではリアルタイムの伝送は不可能であったが、一旦、動画像を伝送しておいて(Store & forward)、同時に再生する方式で、かつ別の電話回線を同時に使えばコラボレーションが可能であった。 (2)では静止画としてスキャナーからCTあるいはMRI画像を入力し、コラボレーションを行ったが、伝送時間の長いこと(1データ(44Kbyte)につき4、5分)を除けば、ほぼ満足できる結果を得た。動画像はまだ無理であり、次年度に更に検討する。 (3)では静止画で、かつ1データとして80Kbyte〜100Kbyteの大きさの画像ならば送信可能であったが、コラボレーションをするには、電話回線を必要とした。
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