• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

マルチメディアコラボレーションシステムによる画像診断支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 08458087
研究機関名古屋大学

研究代表者

山内 一信  名古屋大学, 医学部, 教授 (90126912)

研究分担者 平井 真理  名古屋大学, 医学部, 講師 (90242875)
池田 充  名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184437)
石垣 武男  名古屋大学, 医学部, 教授 (60094356)
キーワード遠隔医療 / ROC解析 / ISDN64 / 画像評価
研究概要

パーソナルコンピュータ間をISDN64で結び、テレビ会議システム(Picture TEL)によって画像共有をしたときの画像伝送時間および画像診断精度について検討した。
1) 画像の大きさと伝送時間との関係
画像伝送時間はコラボレーションをするのには極めて重要である。種々のデータ容量の画像を「アプリケーション共有」メニューを使って相手側に送信した。伝送時間は画像容量が大きくなるにつれて直線的に延長した。1分間で送信できるデータ容量は150KBであった。
2) 画像の評価
肺腫瘍患者25例、健常者25例の胸部X線画像についてシャーカステン上とCRTモニター上の画像精度の比較をROC(Receiver Operating Characteristics)解析を用いて検討した。市販の透過型スキャナを用いて、片肺ずつ100dpiの精度(濃度分解能8ビット)で取り込み、高品位によるJPEG圧縮し、両肺をCRT上に描出した。4人の呼吸器専門医に、CRTモニター画像とオリジナルX線フィルム画像を異なった日に読影してもらい、五段階評価法(1、肺癌は確実存在しない、2、肺癌は多分存在しないだろう、3、わからない、4、肺癌は多分存在するだろう、5、肺癌は確実存在する)で回答を得た。TV会議システムのCRTモニター画像とオリジナルX線フィルム画像のROC曲線下面積(Az)から、読影診断精度についての検定を行った。X線フイルムを読影した場合のAz値は0.93〜0.96、平均0.94、CRTモニタの場合は0.80〜0.95、平均0.85で前者が高い傾向であったものの、両者の間に有意差はなかった。つまりCRTデイスプレイ上とシャーカステン上の画像の読影精度には差がなかった。本研究の結論として、一般医が肺の陰影についてTV会議による相談をするとき、100dpiでスキャンし、高品位のJPEG圧縮をして共有した場合は、診断に耐えうるデータを共有することができる。TV会議システムは胸部X線画像の遠隔診断支援に有用と考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Zhixing Xu: "Evaluation of a PC-Based Video-Teleconference System on Chest Radiographs" Journal of Telemedicine and Telecare. (1999)

  • [文献書誌] 山内一信: "21世紀の画像診断、テレビ会議システムでの画像評価" 新医療. 291. 120-122 (1999)

  • [文献書誌] 岩田 彰: "21世紀日本への展望-社会・環境・医療-島岡清編" 株式会社リバティ書房, 229 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi