研究概要 |
本研究では、研究開発などのプロジェクトにおいて、各段階のアクテビティの終了時に各アクティビテイが目標通りにできあがったか否かを検査し、満足な結果が得られなかった場合、やり直しをするという不確実性をを考慮したスケジューリングモデルを提案し、それについて良解を求める方法について検討してきた。 今年度は、次の2つのことを中心に行った。 (1) 上の問題を抽象化して、アクティビティの遂行時間がランダムな場合と見なして、プロジェクト完了時間の期待値を求める問題を検討した。この問題は一般に困難な問題とされており、これまで比較的簡単なケースについて、その近似解を求める方法が方法が提案されてきた。これに対し、よい上限値を短短時間に求めるアルゴリズムを開発することが出来た。 (2) 前年までに、アクティビティの実行の仕方に幾通りかの選択モードがある場合で、マンパワーや設備などの共通資源に制約のあるモデルについて、ジェネティック・アルゴリズム(GA)を開発してきた。 今年度は、上述のようなプロジェクトが同時に複数走る場合のスケジューリング問題についてGAを使ったアルゴリズムを検討してきた。また,この件については11月に台湾中山研究所曽清枝研究員を訪問しレビューを受け,成果のまとめの参考としている。 なお、収支決算報告の中で、消耗品の額が多くなったのは必要なソフトを急遽購入したためである。
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