研究課題/領域番号 |
08458133
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上杉 喜彦 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (90213339)
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研究分担者 |
叶 民友 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10270985)
大野 哲靖 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (60203890)
高村 秀一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40023254)
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キーワード | 局所ダイバータプラズマ / トカマク / SOL・ダイバータバイアス / 粒子・熱輸送制御 / 高周波誘起シース / アンテナ・プラズマ相互作用 / ExB対流セル / アンテナ熱流 |
研究概要 |
本研究は、トカマク装置やヘリカル型装置に代表される環状磁場閉じ込め装置において、開いた磁力線が交差する領域(固体壁や固体壁全面のプラズマ)のトロイダルあるいはポロイダル非対称性がスクレイプオフ(SOL)あるいはダイバータプラズマの粒子・熱輸送に与える影響を実験的に明らかにすることを目的としている。実験では、トロイダル及びポロイダル非対称性をSOLプラズマ中に誘起するために、トロイダル方向に分割されたポロイダルダイバータ板の一部にバイアス電圧を印加することで、SOLプラズマ中に非対称電場を誘起し、局所ダイバータバイアスによるポロイダル非対称電場形成過程とSOLプラズマ中を流れるヘリカルSOL電流が形成する摂動磁場が核融合周辺のプラズマ及びSOLプラズマの粒子・熱輸送に及ぼす効果を実験的に明らかにし、SOLプラズマの能動的粒子輸送制御によるダイバータ熱負荷分布の広域化の可能性を実験及び計算機シュミレーションの両面から明らかにした。さらに、直流ダイバータバイアスの本質的な問題であるバイアス印加に伴う熱流増加を解決する方法として、高周波加熱アンテナに形成される高周波誘起シース(RFシース)によるExB対流セルの誘起とそのプラズマ輸送への効果に関する基礎実験を直線型ダイバータ模擬実験装置において行い、RFシースがアンテナ-プラズマ結合特性に及ぼす効果(負荷抵抗の見かけ上の増大)及びアンテナ流入熱流への影響について実験的に明らかにし、モデル計算と定性的に一致することを示した。
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