研究課題/領域番号 |
08458139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三宅 秀男 北海道大学, 水産学部, 助教授 (60002127)
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研究分担者 |
中谷 敏邦 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80188979)
志賀 直信 北海道大学, 水産学部, 講師 (30091466)
斉藤 誠一 北海道大学, 水産学部, 助教授 (70250503)
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キーワード | 春季ブルーミング / 親潮 / 成層構造 / シア-流 / フロンタルエディー |
研究概要 |
親潮の噴火湾への流入に伴う水塊、流れ、成層などの海洋構造や変動とそれに伴う基礎生産量の変動過程を保留系(時系列)、リモートセンシング(綜観的)、シートル-ス(鉛直構造)の三位一体の方法で解明しようと研究実施中である: 1.1988年と1989年の親潮流入時の海洋構造と流れの場をまとめ、親潮流入時には湾の内外にフロンタルエディによる渦が発達し、これがスケトウダラの卵稚仔の輸送や集積に寄与している可能性を指摘した。 2.また、親潮の本流が流入する前に湾口部に親潮系水と津軽暖流系水の混合水が形成され、弱い成層が作られる。これが植物プランクトンの大増殖につながる可能性を指摘した。 3.セヂメントトラップを10月からモニター点(湾中央部水深94mの50m深)に設置し、同時に流れや水温を自記記録している。さらに、月に1度(ブルーミング期では週に1度)船舶による現場での水中光度、クロロフィル、水温、塩分のデータを収集し、年間およびブルーミング期の基礎生産量と海洋環境との関係を調査している。11月中頃噴火湾の鉛直混合が海底にまで達すると、著しい海底起源の沈降物がトラップに捕捉された等の知見を得ている。 4.本年1月からHUBEC FUNKA BAYグループの協同調査により、親潮フロントの内外での水塊構造と基礎生産量および水中光環境のデータを収集中である。また、毎日衛生画像データを収録し、係留測定データ、船舶観測資料、衛星画像を統合した解析が出来るように準備している。2月初旬の観測では、冬期噴火湾水と親潮、親潮と津軽暖水のそれぞれのフロントを横断する上記項目の観測に成功した。
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