• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

タンパク質間相互作用の一分子くり返し計測

研究課題

研究課題/領域番号 08458213
研究種目

基盤研究(B)

研究機関早稲田大学

研究代表者

石渡 信一  早稲田大学, 理工学部, 教授 (10130866)

キーワード生体分子モーター / レーザー光ピンセット / 顕微操作 / 温度パルス顕微鏡 / pN,nm顕微解析 / アクトミオシン硬直結合 / 双頭結合,単頭結合
研究概要

(1)硬直条件(ATP非存在)下でアクチンフィラメントに結合した、1個のミオシン分子モーターの破断力、結合の寿命、寿命に対する負荷の影響を、これまでの成果をふまえて研究した。ガラス基板上への分子モーターの吸着の条件を詳細に検討し直したところ、破断力のヒストグラムに7pN付近と17pN付近に2つのピークが出現した(これまでは、幅広いヒストグラムが得られていたが、ピークは7pN付近に1つだけだった)。それぞれ、ミオシン単頭、双頭結合の破断力に対応するものと推測される。(2)硬直結合の破断力の計測は、アクチンフィラメントの後端部(滑り運動の向きに対して)に結合したプラスチックビーズを光ピンセットを顕微操作することによって計測してきたが、先端部を引っ張ることで、破断力にフィラメントを引っ張る向きによる違いがあるかどうかを検討した。その結果、破断力ヒストグラム中の2つのピークの位置が幾分(1から2pN)大きい方にシフトしたが、本質的な違いは見られなかった。(3)基盤研究A(課題番号:07558227)によって浜松ホトニクス(株)の協力のもとに開発した高速カメラがほぼ完成したので、これを用いて、アクトミオシン分子モーターの力学・熱力学一分子特性や、筋原線維の収縮・振動のダイナミックスに関する研究を進めた。(4)温度パルス顕微鏡を開発した。これは、顕微鏡試料面上にある金属粉に赤外レーザー光を照射し、この金属粉を熱源として温度勾配を形成することの出来る方法である。レーザー光をパルス的に照射することによって、ビデオレート以内で約30°Cの幅で温度を上下することができる。温度の計測は、アクチンフィラメントに結合したrhodamine-phalloidinの蛍光強度が温度とともに減少する性質(熱消光)を画像化することによって行った。その結果、アクチンの滑り速度と発生張力が瞬間的に10倍近く上昇することを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ishiwata,S.: "Microscopic analysis of the nature of forces in a single actomyosin motor and its assemblage (in press)" J.Nenrochem. (Moscow). Dec.(1996)

  • [文献書誌] Moriyama,Y.: "Ca^<2+>-induced tenlion development in the staelcs of glycerinated volticelld conuallaria" Cell Motil.Cytoskel.34. 271-278 (1996)

  • [文献書誌] Ishiwata,S.: "Current methods in muscle physiology 中の一章. Use of fluorescent probes." Oxford Univ.Press. (in press), (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi