研究概要 |
すべての真核生物において、一般的にキネシンは細胞骨格におけるモータープロテインであって、ATP加水分解のエネルギーを用いてミクロチューブに沿った細胞内物質移動をつかさどる。C.エレガンスにおいて、これまでに3つのキネシン遺伝子が研究されている。unc-116はキネシン重鎖をコードしており、unc-104とosm-3はそれぞれマウスKIF1とKIF3A/Bと同様にキネシン類似タンパク質をコードしていることが知られていた。発生過程におけるキネシンの機能のさらなる解明をめざして我々はC.エレガンスにおけるキネシンスーパーファミリーの12以上の新しいメンバーを見いだしたのでここに報告する。klp-1から、klp-13までの遺伝子はキネシン様タンパク質をコードし,klp-1はキネシン関連タンパク質を、またklc-2はもう一つのキネシン連鎖をそれぞれコードしていた。C.エレガンスにおけるキネシンの解析を通じて、我々は動物発生過程におけるモータータンパク質の多様な機能の解明をめざしたいと考えている。
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