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1997 年度 実績報告書

骨格筋分化過程における筋管形成機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08458232
研究機関京都薬科大学

研究代表者

金 在萬  京都薬科大学, 薬学部, 教授 (30029805)

研究分担者 平山 恵津子  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (10247786)
安達 俊幸  京都薬科大学, 薬学部, 助手 (40202634)
キーワード骨格筋 / 筋分化 / 細胞分化 / 筋管形成 / 分化プログラム / 細胞融合 / 横紋形成 / myogenin
研究概要

骨格筋筋芽細胞の分化、特にその融合による筋管形成機構を解明すべく、ウズラ胚筋芽細胞をラウス肉腫ウイルス(RSV)の温度感受性変異株で形質転換したQM-RSV細胞を用い解析を進めている。QM-RSV細胞はRSVの許容温度である35.5℃では形質転換細胞の性質を示し増殖を繰り返すのみであるが、非許容温度である41℃では分化反応へと進み、分化誘導後薬10時間で分化決定(commitment)された後、24時間までに筋管形成し筋線維へと分化成熟する。昨年度、QM-RSV細胞の分化過程において、筋分化制御因子myogenin mRNAの発現がcommitmentの獲得に必要であること、さらにある種の蛋白質のチロシンだつリン酸化がmyogenin mRNAの発現に必要であることを明らかにしたが、今年度は筋分化過程におけるmygeninの挙動を蛋白質レベルでさらに詳しく解析した。
ニワトリmyogenin cDNAよりmyogenin蛋白質を合成し、抗体を作製し、これを用いて間接蛍光抗体法により観察したところ、QM-RSV細胞においてmygeninは筋管形成後も発現し続けていた。一方、QM-RSV細胞の親株であるウズラ胚筋芽細胞の初代培養細胞筋管を同様に観察した折り、未だ横紋を形成していない筋管ではmyogeninを発現しているが、筋管が成熟し横紋が形成されるとmyogeinの発現は見られなくなった。QM-RSV細胞由来筋管は横紋を形成しないことから、横紋形成を筋管成熟の最終段階と見なすと、QM-RSV細胞由来筋管は少なくとも最終成熟段階には至っておらず、myogeninは成熟筋管には必要ないが、その成熟過程では何らかの役割を果たしていることが示唆された。一方、41℃で形成したQM-RSV細胞由来筋管を再び35.5℃に戻す、あるいは、HMBA(N,N'-hexameethylenebisacetamide)処理した実験から、一旦発現したmyogeninは35.5℃でも昨日すること、また、成熟段階に入った筋管でも、条件によっては、分化決定段階を越え、未分化状態へ引き戻すことが出来ることを示した。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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