研究分担者 |
野村 嶬 京都大学, 医療技術短期大学, 教授 (60034188)
大石 仁 京都大学, 医学部, 助手 (00252461)
徳野 博信 京都大学, 医学研究科, 助手 (40212071)
高田 昌彦 京都大学, 医学研究科, 講師 (00236233)
金子 武嗣 京都大学, 医学研究科, 助教授 (90177519)
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研究概要 |
1.ラットの三叉神経運動核,顔面神経核ないし舌下神経核に軸索を送るGABAergic neuronとglycinergic neuronの分布を逆行性二重免疫蛍光標識法で調べた。これら抑制性premotor neuronの多くが,興奮性のそれと同様,下位能幹網様体外側部に分布する。 2.metabotropic glutamate receptor nGluR2に対する多クロン抗体を用いてセット小脳皮質のGolgi細胞にmGluR2免疫活性を示すものとmGluR5免疫活性を示すものがあることを発見した。 3.ラットの視床株に軸索を送る脊髄ニューロンと三叉神経核群ニューロンのうちP物質受容体免疫活性を示すものの分布を逆行性蛍光標識とP物質受容体免疫活蛍光組織化学による二重標識法で調べた。このようなニューロンは延髄後角I層,脊髄後角I層,外側脊髄核,脊髄中心管周囲部,脊髄後角深層外側部に多くみられた。とくに,脊髄副交感神経核に分布するもののなかには視床下部室傍核に軸索を送るものがみられた。また,外側脊髄核や脊髄後角深層外側部に分布するもののなかには中隔核へ軸索を送るものがみられた。 4.ラット脊髄後角浅層に分布する一次入力線維のシナプス終末を免疫金粒子法を含む電子顕微鏡的二重標識法で観察した。P物質受容体免疫活性を示すシナプス終末,およびイソレクチンI-B4と結合するシナプス終末のなかにmetabotropic glutamate receptor mGluR7の免疫活性を示すものがあることを発見した。 5.青斑核ニューロンのmu-opioid receptor免疫活性と,青斑核への入力線維のMet-enkephalin免疫活性にラットとニホンザルで相違のあることを発見した。ラットでは両者とも強陽性,サルでは両者とも弱陽性ないしほとんど陽性である。
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