• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

新たに発見された白内障マウスの遺伝解析とヒト疾患のモデルとしての評価

研究課題

研究課題/領域番号 08458276
研究機関大阪府立大学

研究代表者

江崎 孝三郎  大阪府立大学, 農学部, 教授 (70072402)

研究分担者 山手 丈至  大阪府立大学, 農学部, 講師 (50150115)
森 展子  大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (90100221)
奥本 正昭  大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (50100186)
キーワード遺伝性白内障マウス / 疾患モデル動物 / lens rupture / Ir2 / 連鎖解析 / マイクロサテライト・マーカー / 遺伝子マッピング / 遺伝子クローニング
研究概要

1.白内障の発症は5週齢から観察されて14週齢には全て両側性の白内障となり、100%の発症率と浸透度を示した。一般状態、成長、行動の観察においてDマウスは、他の系統と比較して特記すべき変化は認められなかった。繁殖能力は初産の産子数6.0匹および離乳率83.1%で正常であった。
2.さらに、Dマウスの血液学的検査成績、血液生化学的検査成績、および尿検査成績はいずれも正常範囲にあり、対照としたBALB/cとの間に差は認められなかった。
3.DマウスとMSMの交雑F_1動物(DXM)F_1、F_1とDマウスとの戻し交配動物DDMおよびF_2動物(DXM)F_2における白内障の発症は、(DXM)F_1では白内障を発症するものは見られず、DDMにおいては117匹中58匹(49.5%)に、(DXM)F_2においては586匹中142匹(24.2%)に白内障が発症した。
4.白内障発症の原因遺伝子(Ir2)の第14番染色体上でのより詳細な位置決定を行った。亜種間交雑F_2マウス586匹を分析して、マイクロサテライトマーカー間の順序、距離およびIr2遺伝子の精密な位置を決定した。Ir2遺伝子はD14Mit28を含む、D14Mit143(158,262)とD14Mit39(237)の間1.19cMの領域内に存在することが明らかになった。
5.Ir2の候補遺伝子としてGja3とNf1遺伝子およびヒトのzonular pulverulent cataract遺伝子があげられた。
本白内障マウスは上記候補遺伝子の機能の解析ならびにヒトのある種の白内障の発症機序の解明のための有用なモデル動物となることが期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Song,C.W.et al.: "A new hereditary cataract mouse with lens rupture" Laboratory Animals. 31. 248-253 (1997)

  • [文献書誌] Song,C.W.et al.: "Mapping of new recessive cataract gene (Ir2) in the mouse" Mammalian Genome. 8(12). 927-931 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi