研究課題/領域番号 |
08458296
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
辻 隆之 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 部長 (00075764)
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研究分担者 |
後藤 葉一 国立循環器病センター研究所, 心臓血管部門, 医長 (40142179)
藤里 俊哉 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室員 (60270732)
宮脇 富士夫 国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 室長 (50174222)
尾股 定夫 日本大学, 工学部, 教授 (90060186)
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キーワード | 超音波触覚センサ / マイクロセンサ / 超音波触覚心臓カテーテル / リアルタイム / 心筋粘弾性 / 心臓カテーテル検査 |
研究概要 |
生体の物性のなかで硬さ(粘弾性)の評価は極めて重要であるが、これまでのところ生体組織や臓器の硬さは主に触診によって主観的、経験的また定性的に評価されてきた。この硬さを定量化するために開発された超音波触覚センサをマイクロ化し、これを先端に取り付けた超音波触覚心臓カテーテルを開発した。また、共振周波数の変化で拍動心の心筋粘弾性をリアルタイムに計測し、視覚化するシステムを開発した。本カテーテルならびに本システムの臨床応用を目指して、基礎的実験および麻酔下で雑種成犬を用いた動物実験を行った。 センサ値を心電図、大動脈圧、左室内圧など他の生体情報とともCRTモニタ上に表示し、デジタル信号としてコンピュータの記憶媒体に記録した。その結果、センサ値は心周期に対応して変化する傾向が見られ、左室圧に対応して上昇し、そのピークは左室圧のピークの近傍にあり、心筋粘弾性と左室圧の関連が示唆された。 一方、本センサーと左室内壁との接触圧や接触形態などがセンサー値に影響を及ぼしていることが考えられたので、今後、カテーテルに工夫を加えるなどの必要がある。本法は心臓カテーテル検査の一つとして、粘弾性の見地から心機能を評価する新しい方法と思われた。
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