研究課題/領域番号 |
08459020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
荻島 哲 九州大学, 工学部, 教授 (70038090)
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研究分担者 |
鵤 心治 九州大学, 工学部, 助手 (30264071)
坂井 猛 九州大学, 工学部, 助教授 (30253496)
出口 敦 九州大学, 工学部, 助教授 (70222148)
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キーワード | 風景画 / 景観設計 / 水景観 / 緑景観 / 視点場 / 軸景 / 対岸景 |
研究概要 |
「絵になる景観」の構図とその構成要素の配置の特徴は、以下のようである。 (1)水景観における構図:河川景観の構図は、対岸景、流軸景が基本である。ただし、河川が直線の場合と湾曲している場合で、その視点場と構成要素は異なっている。視点場は、河川沿いの遊歩道、または橋上である。対岸景の場合の構成要素の配置は、ランドマーク等の特徴をもつ市街地のまちなみであり、流軸景の場合は、市街地のまちなみ及び遠景に山を配した場合である。 (2)緑景観における構図:道路沿いの並木は、視線誘導機能、奥行き表示機能をもっている。保存樹木は、独立樹が多く、画面分割機能をもっている。額縁機能をもつ樹木は、郊外の丘陵地、公園などに存在していることがわかった。視点場は、幅員の広い歩道、公園、丘陵地である。ただしその積極的活用には至っていない。 (3)道路・建物景観における構図:パースペクテイブな道路の軸景と正面景、市街地を見る俯瞰景である。その際に、公園・広場に面した建物群の正面景での役割及び、ランドマークとなる建物の高さが、構図上重要であることを指摘した。 また、ケース・スタデイとして、福岡市のメインストリートの道路の軸景を対象にして、環境計画図(案)を作成した。沿道の土地利用、並木の実情等を調査して、環境計画の側面から道路の特徴を5つに分類し、それぞれに整備すべき課題を明らかにした。分離帯に配されている並木が十分に機能していないこと、視点場とする歩道の幅員が狭いことなどである。
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