研究概要 |
昨年度の研究により、クライアント/サーバ・システムを構築し、オペレーティング・システムとしてWindowsNTを、アプリケーション・ソフトウェアとして統合業務(ERP,Enterprise Resources Planning)パッケージSYMIX、システム構築手法IDEF0および1XのソフトウェアBpwin/ERwin、インターネット・インフォメーション・サーバIIS、グループウェアLotus Notes.domino、ビデオ会議バンドルパックeye2eyeを搭載し研究環境を整備した。これらのソフトウェアのうち、特にBPwin/ERwinについては、ある製造企業の受注管理システムの設計に試用した。統合業務パッケージについては、SYMIXの試用および調査から以下のことが判明した、少なくとも現段階では、依然として所要資材計画(MRP,Material Requirements Planning)を核としており、以前のコンピュータ統合生産システム(CIM,Computer-Integrated-Manufacturing)との違いは、データベースが統合化されていることと、会計情報システムが充実されていることが主なものである。一方製造現場では、従来の分散制御(Distributed Control)システムに代わって、フィールド・バス(Field Bus)システムが登場してきた。これは計測・制御と計測後のデータ・プロセシングとを分離するもので、データ・プロセシングにはオフィスと同様のコンピュタ-・システムを使用可能にするものである。いわゆる、バーチャル・インスツルメンテーションの登場を促進するものであり、オフィス・システムとの連結を容易にするものでもある。すでに、オフィス・システムと製造システムを垂直とを統合するソフトウェアが一部ではあるが登場しており、生産現場の検出情報およびその加工情報を本社など遠隔地のオフィスからでも同じように観察でき、スーパーバーティカル・モニタリングとも言うべき状況が実現されている。これらはデジタル・マニュファクチャリング時代の到来を予感させる。
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