研究課題/領域番号 |
08555001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡 泰夫 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (60013520)
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研究分担者 |
村山 明宏 旭コマグ(株), 開発部主任
J.X. Shen 東北大学, 科学計測研究所, 学振研究員
高橋 昌明 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (80006147)
梁田 興平 東北大学, 科学計測研究所, 助手 (70006146)
SHEN J.X. RISM Tohoku University, JSPS Fellow
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 半導体 / 光 / レーザー / 磁性 / ナノ構造 / 薄膜 / 結晶成長 / 次元性 |
研究概要 |
本研究は、遷移金属イオンを成分元素として含む希薄磁性半導体を用いて、次元性を十分に制御したナノ構造格子(量子ドット、量子細線、超格子)を開発し、これらの希薄磁性半導体ナノ構造格子に発現される新しい磁気光物性とその応用を開拓することを目的とする。 このため、Cd_<1-x>Mn_xTe,Cd_<1-x>Mn_xSeなどをベースとした希薄磁性半導体のよく制御された低次元量子構造の作製技術を開発し、量子格子中で磁性イオンと相互作用をする電子や励起子のピコ・フェムト秒領域(10^<-10>〜10^<-13>秒)のダイナミクス、エネルギー緩和過程を明らかにし、さらに「ナノ構造磁気光学デバイス」への応用を研究する。 本年度は分子線・エピタキシー法によりCd_<1-x>Mn_xTe系の非対称2重量子井戸や多重量子井戸を作成、また、Cd_<1-x>Mn_xSe系量子ドットの作成を行い、希薄磁性半導体ナノ構造格子を得た。さらに、多元成分分子線エピタキシー装置の改造開発を行った。 得られた高品位の希薄磁性半導体ナノ構造格子試料を、超短パルスレーザーを用いた時間分解分光法、非線形過渡分光法により調べ、量子格子中で磁性イオンと相互作用をする電子や励起子のピコ・フェムト秒ダイナミクス、超高速エネルギー緩和過程を明らかにした。その結果、2重量子井戸中での励起子やキャリアーの超高速トンネル過程、量子ドット中での励起子磁気ポーラロンの束縛状態、生成、消滅ダイナミクスなどについての新しい知見を得ることができた。 これらの希薄磁性半導体ナノ構造格子系における非線形光学効果、レーザー発振現象を調べ、次元性制御によって生じる新しい機能性開拓を行った。
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