研究課題/領域番号 |
08555002
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小野 光弘 山形大学, 工学部, 教授 (60007010)
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研究分担者 |
塙 政利 (株)東芝, 那須工場, 研究チームリーダー
平田 拓 山形大学, 工学部, 助教授 (60250958)
下山 雄平 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50123948)
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キーワード | 電子常磁性共鳴 / 電子スピン共鳴 / 高周波パルス増幅器 / パルスシーケンス / ループ・ギャップ共振器 / 主体計測 |
研究概要 |
パルス電子常磁性共鳴(EPR)装置の高感度化のために、信号検出部である共振器に注目し、共振器の共振光鋭度Qと入力パルス幅Tpの関係に関して解析した。即ち、出力応答とリンギング(入力パルス電力の反射によるノイズ)の関係を数値計算により求めた。その結果、緩和時定数T_2に対する共振器の最適なQとTpが得られた。 T_2の増加はEPR吸収曲線の線幅の減少に対応する。そのため印加パルス幅を広くして良い。本研究により、T_2=20〜750nsに対して、最適なQとTpがQ=8〜62、Tp=8〜270nsの範囲で定量的に明らかになった。 本研究室で既に開発されている1、3GHzパルスEPR装置では、パルス幅Tp=100、ループ・ギャップ共振器のQ=80の下に、γ線照射クオ-ツの電子スピンエコー(ESE)信号を初めて検出した。同装置を用いたT_2の測定値は75.0nsであったので、Tp=250ns、Q=10とすることによって、より高感度化が可能である。 方形シールドケースを有する350GHzループ・ギャップ共振器を設計し、シールドケースの共振がループ・ギャップ共振器の共振に悪影響を与えないことを確認した。
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