研究課題/領域番号 |
08555006
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西野 種夫 神戸大学, 工学部, 教授 (60029452)
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研究分担者 |
坂口 春典 日立電線株式会社, アドナントリサーチセンター, 主任研究員
喜多 隆 神戸大学, 工学部, 助手 (10221186)
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キーワード | 変調分光法 / 非破壊評価 / 半導体量子構造デバイス |
研究概要 |
本年度は、量子構造を持った縮退半導体の電子状態とその励起状態について詳細に調べる方法を開発するため、新しく半導体のスピン偏光特性を利用した電場変調スペクトロスコピーの開発と解析方法に関する予備実験およびシミレーションを行った。具体的には、励起光にエネルギー可変の円偏光を用いた変調スペクトルた励起スペクトルの測定法を確立し、半導体の吸収端での共鳴励起特性やハイヤー・インターバンド間光学遷移を見るための変調反射はスペクトロスコピーに注目したスピン偏光変調法に関する実験を実施した。まず、偏光励起電場変調スペクトルの測定システムを構築するために、アルゴン・イオン・レーザーを円偏光にして励起変調を行い、偏光励起電場変調スペクトルの測定条件を検討するとともに、一連の分光実験を実施するための分光計測システムを確立した。これら一連の実験は、InGaAs系の変調ドープ量子構造を持つ化合物半導体を用いて行った。また、電子濃度の異なるサンプルに対して偏光励起電場変調スペクトルの測定を行い、光学仮定における電子濃度依存性と選択的局所励起法の有用法を明らかにした。さらに、予備的な検討結果として、2次元電子ガスを利用して高電子濃度・高移動度デバイスの非破壊評価法としても、また半導体レーザなどにおける劣化メカニズム解析や新しい構造をデザインするための評価法としても利用できることがわかり、偏光励起電場変調スペクトロスコピーに関して有用な知見を得ることができた。
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