研究分担者 |
板谷 尚雄 グンゼ(株), 滋賀研究所, 主任研究員
古川 修二 グンゼ(株), 滋賀研究所, 研究員
南 内嗣 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70113032)
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
|
研究概要 |
本研究では,申請者らの研究成果である基板兼絶縁層としてBaTiO_3セラミックシートを用いる薄膜エレクトロルミネッセント(TFEL)デバイスを,液晶ディスプレイ(LCD)用バックライトや電光掲示板等の平面光源として実用化することを目的としている。 平成9年度は,ドクターブレ-ド法を用いて研磨処理を施す事なく基板兼絶縁層として使用可能な,厚さ約0.2mmの大面積BaTiO_3セラミックシートの作製技術を検討した。長寿命で長時間安定に動作するTFELデバイスの実現を目的として,発光層に酸化物蛍光体の採用を検討した。また,昨年度開発に成功した高輝度,高効率ZnS:MnTFELデバイスのタイリング技術を検討した。 研究成果として,作製するセラミックスの面積に依存するが,研磨処理なしでも使用可能な表面状態を有する厚さ0.1〜0.3mmの大面積BaTiO_3セラミックシートの作製技術を確立した。40mm×20mmのセラミックスを用いて作製したZnS:MnTFELランプで高輝度黄橙色発光を実現した。また,発光層に緑色発光Ga_2O_3:Mnもしくは赤色発光Ga_2O_3:Cr酸化物蛍光体薄膜を採用するTFELデバイスを作製し,高輝度,高効率を実現した。このデバイスは高周波駆動でも長時間,極めて安定に動作することを確認した。Ga_2O_3:MnTFELデバイスでは1kHz駆動で発光輝度1000cd/m^2以上,最高発光効率1.71m/Wを実現した。また,20mm×20mmのZnS:MnTFELデバイスを4個タイリングした平面ELランプの試作に成功した。
|