研究概要 |
半導体デバイスの高集積化に伴い,デバイス特性の劣化と歩留まり低下の原因となるプロセシングプラズマ中微粒子のサイズも小さくなり,ナノ微粒子の発生を抑制する手法の開発が望まれている.このため,発生直後のサブナノメータサイズ以下の微粒子の計測法を開発する必要がある.本年度,本研究では,光脱離,光電離の閾値がクラスタのサイズに依存することを用いて,クラスタのサイズ,密度のその場測定法(閾値光脱離・電離レーザ分光法)を考案し,サイズ別に負および中性Siクラスタ密度の時空間分布を得ることに成功した.その結果,核形成期にSiクラスタの9割近くが中性であることが明らかになった.また,静電プローブ法を応用したクラスタのサイズのその場測定法を考案し,Si微粒子は,プラズマシースの境界領域で発生することがわかった. 現在,本手法の適用領域はSi_nH_x(n<10,n<200,n>20)であるが,次年度はさらに光パラメトリック発振器(OPO)を改良して精度を上げて発生直後のサブナノ微粒子の計測をより詳しく行い,微粒子の発生・成長機構を明らかにして行く予定である.
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