研究分担者 |
岡出 元宏 アイシン精機(株), 技術開発研究所, 係長
石川 潔 日立建機(株), FA事業部, 主任研究員
藤井 郁也 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (90283481)
伊藤 智啓 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (20203151)
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研究概要 |
本研究では,10ないし50MHzのパルス波を用いて水浸収束型超音波センサーを励起し、固体内の欠陥からの反射波強度の測定及び時間領域での漏洩表面波信号を用いて表面波音速、減衰を測定し,それらの結果を画像化するとともに,漏洩表面波の音弾性法則を用いて表面層の応力を評価することを目的とする.初年度(本年度)の研究で得られた新たな知見を以下に示す. 1.窒化硅素セラミックス内の直径50-500ミクロンの球状人工欠陥からの反射波に基づくCスキャン画像寸法は,収束超音波センサーの焦点面ビーム径以上の欠陥についてはその寸法と一致するが,それより小さい場合は拡大される.微小欠陥からの反射強度をその深さの無限平面からの反射強度で割った反射率を用いれば微小欠陥の寸法を測定できる. 2.高周波(200,400MHz)と低周波(30MHz)超音波顕微鏡によりセラミックスの漏洩表面波速度を測定した結果,前者が300m/s程後者より大きく,厚さ数十ミクロンの表面層は内部より高い弾性係数を持つ. 3.線収束超音波センサーを用いて引張応力を加えた状態で漏洩表面波速度を測定した結果,応力方向で-1.1x10^<-5>/MPa,それと垂直方向で0.9x10^<-5>/MPaのアルミニウム合金の音弾性係数が得られた。 4.有限要素法による固液連成場での超音波伝播シミュレーションを行ない,実験値とほぼ等しい縦波,横波,漏洩表面波速度が得られた.
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