研究分担者 |
西尾 太一 住友化学工業(株), 樹脂開発センター, グループマネージャ(
伏信 一慶 東京工業大学, 工学部, 助手 (50280996)
竹内 正顕 桐蔭学園横浜大学, 工学部, 助教授 (70163384)
佐藤 勲 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10170721)
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研究概要 |
射出成形において成形途上の樹脂表層部の固化層の発現を抑止して成形品の精度や品位を飛躍的に改善するための冷却制御手法として、研究代表者らは型内樹脂をふく射によって加熱する方法を提案してきた。この手法を実用成形技術として確立するための研究計画の2年度目にあたる本年度は、以下のような検討を行った。 (1)昨年度は、ふく射加熱による固化層発現の抑止が射出成形品の品位や精度に与える効果を確認するために、種々の条件のもとで金型内樹脂に炭酸ガスレーザーを照射し、それによる残留複屈折低減効果、微細形状の転写性改善効果、極薄成形品の成形限界改善効果を実験的に検討した。本年度は,ふく射照射をより実用化し易い方法としてハロゲンランプ光源を利用する方法についての検討を行うための実験装置の製作をおこなった.現在,実験を遂行中である.成形品の品位や精度が向上することを確認した. (2)ふく射光源をYAGレーザーを用いることにより,樹脂中へのふく射の浸透深さを変化させることが出来,成型品の精度・品位を制御出来ることを実験的に検討した.ふく射照射によって金型・樹脂界面の温度が高く維持されることを確認するとともに、ふく射照射量、樹脂のふく射吸収特性、樹脂・金型初期温度、樹脂射出速度などの影響を評価した。この結果と、樹脂のふく射特性と光源の波長特性との適当な組み合わせすことによって,より効果的な成型品の品位制御が化のであることを確認した. (3)エキシマレーザーを用いた場合の樹脂表面への影響についての基礎的な実験を開始し,品位制御への利用の可能性を検討している.
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