研究課題/領域番号 |
08555054
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大竹 一友 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80016427)
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研究分担者 |
藤原 尚樹 出光興産(株), 新燃料部, 主任研究員
上出 光志 北海道立工業試験場, 資源エネルギー部, 主任研究員
金 煕濬 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (50242045)
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キーワード | 劣質炭 / バイオマス / バイオブリケット / 貝殻脱硫剤 / 自己脱硫型燃料 |
研究概要 |
発熱量が低く、硫黄含有率の高い灰分が多く含まれている劣質炭を、利用しやすく、かつ環境に調和した形で利用するために、バイオマスと混合して着火および燃焼性を向上させ、さらに脱硫剤を混合して、自己脱硫性能を備えたバイオブリケット燃料の開発研究を行ってきた。その結果、以下のような知見が得られた。 1.バイオマスの含有量と燃焼完結時間とは、線形比例の関係にある。 2.バイオブリケットの燃焼解析を行い、実験結果と比較した結果、揮発分の燃焼過程は、体積反応モデル、固定炭素の燃焼はシュリンキングコアモデルで精度良く説明することができる。 3.脱硫剤として、石灰石と同じくCaCO_3からなる貝殻とを比較して検討したところ、貝殻が高性能な脱硫剤であることを発見した。焼成後の細孔径は、貝殻が拡大するのに対し、石灰石は縮小する傾向にある。このため、貝殻が駆体の中心部まで脱硫反応が進むのに対し、石灰石では細孔の入り口部分において、生成した石膏により細孔の閉塞が生じ、中心部は脱硫反応に寄与できないままになってしまう。 4.貝殻を脱硫剤としてバイオブリケットに混合し、脱硫効果についての実験を行った。脱硫効果が生じるのが焼成反応が完了してからであるため、揮発分が燃焼しきる時期までの脱硫率が小さいことが明らかとなった。 来年度の研究課題は、脱硫効果を向上できるよう、脱硫剤の焼成反応の促進と、脱硫剤の混合を体積内に均一に行うのではなく、最適な配置を探り、環境調和型の高性能バイオブリケットを開発することである。
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