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1998 年度 実績報告書

テニスにおける衝突現象の解明とラケットの性能予測・評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 08555060
研究機関埼玉工業大学

研究代表者

川副 嘉彦  埼玉工業大学, 工学部, 教授 (00102898)

研究分担者 金谷 恵次  埼玉工業大学, 人間科学課程, 教授 (90161166)
キーワード機械力学 / スポーツ工学 / テニスラケット / 衝突 / 反発係数 / 衝撃 / 振動 / 接触時間
研究概要

人間のスイングによる運動およびラケットとボールとの衝突現象を考慮して,従来人間の感覚により評価されていたラケット性能を客観的に評価するシステムの開発を進めた.ラケットの反発性能,操作性,打球感に関する基本的性能の予測評価に続いて.本年度は,おもに人間(プレーヤー)がボールを打撃したときのラケット・腕系の衝撃・振動のメカニズムを明らかにし,ラケット・グリップと手首関節の衝撃振動を予測するプログラムを作成した.
(1) 人間(プレーヤー)がボールを打撃したときのラケット・腕系の実測加速度波形を予測波形と比較し,腕系の衝撃・振動のメカニズムについてまとめた.
(2) 簡単なスイング・モデルによりスイング速度が異なる場合の腕系の衝撃・振動予測のための計算機支援予測システムのプログラムを完成させた.
(3) プレイ・スタイルやスイング速度が異なる場合の腕系の衝撃・振動の予測結果をまとめた.
(4) ラケットの物理特性と性能予測結果(反発性能,操作性,腕系の衝撃振動など)との関係についてまとめた.
(5) 研究成果報告書を作成した.
ラケット・グリップと手首関節の衝撃振動に関する主な結果は以下のようになる.
(1) 腕系の等価質量はインパクトにおける衝撃成分を軽減し,手の減衰は残留振動成分を低減させる.
(2) 従来型質量分布のラケットは打球面積が小さい方がラケット・ハンドルおよび手首関節の衝撃振動は小さい.
(3) 超軽量タイプのラケットも打球面積が小さい方が衝撃・振動は小さい.
(4) 標準的打球面積の場合,軽量ラケットは中心から根元側の打点で衝撃振動のピーク値か大きい.
(5) 軽量ラケットは木製ラケットに較べて,先端側打点での打撃ではグリップの衝撃振動は小さめであり,根元側打点では衝撃振動が大きめである.
これらの結果については,一部すでに研究発表をおこなった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川副嘉彦: "テニスのインパクトにおけるラケットのスイートエリアの予測(反発係数,反発力,ボールの飛び)" 日本機械学会論文集. 第64巻623号. 2382-2388 (1998)

  • [文献書誌] KAWAZOE,Y.: "Performance Prediction of Tann9s Rackets with Different Racket Head Size:Impact Shock Vibrations of a Racket Grip and a Player,s Wrist Joint" The Engineering of Sport,Blackwell Science. 325-332 (1998)

  • [文献書誌] 川副嘉彦: "ラケットの性能評価とテニス肘:スポーツ工学からのアプローチ" 製品と安全. 68号. 2-9 (1998)

  • [文献書誌] 川副嘉彦: "テニスのインパクトにおけるラケット・グリップと手首関節の衝撃振動の予測(打球面サイズの異なる従来型質量バランス・ラケットの場合)" 日本機械学会・機械力学・計測制御講演論文集(Vol.B). No.98-8(I). 133-136 (1998)

  • [文献書誌] 川副嘉彦: "テニスのインパクトにおけるラケット・グリップと手首関節の衝撃振動の予測(打球面サイズの異なる超軽量ラケットの場合)," 日本機械学会・機械力学・計測制御講演論文集(Vol.B). No.98-8(I). 137-140 (1998)

  • [文献書誌] 川副嘉彦: "重量および重量バランスの異なる標準的フェース面積の高剛性テニスラケットの性能予測(インパクトにおけるグリップと手首関節の衝撃振動)" 日本機械学会ジョイント・シンポジウム1998講演論文集. No.98-31. 49-53 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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