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1996 年度 実績報告書

光周波数掃引法による光回路素子の非破壊的内部診断・特性評価システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 08555090
応募区分試験
研究機関金沢大学

研究代表者

飯山 宏一  金沢大学, 工学部, 助教授 (90202837)

研究分担者 猪熊 孝夫  金沢大学, 工学部, 講師 (50221784)
キーワード半導体レーザ / 光周波数掃引 / リフレクトメトリ / 光干渉センサ / ディジタルフィルタ / 最大エントロピー法
研究概要

半導体レーザを光源に用いたコヒーレントOFDR法(FMCW法)では半導体レーザの光周波数を時間に対して線形に掃引するが、その非線形性がシステム性能に及ぼす影響を理論的に考察し、その対策法について議論した。また、最大エントロピー法を用いた干渉信号解析システムを構築した。得られた結果は以下の通りである。
1.光周波数掃引の非線形性は半導体レーザの光周波数応答の遅れによることを理論的に示し、非線形性により空間分解能が劣化することを示した。光周波数掃引波形の繰り返し周波数が高いほど、また、診断位置が遠いほど非線形性の影響が大きいことを示した。
2.空間分解能を向上させるため、半導体レーザの光周波数応答の逆特性を持つ逆フィルタをDSP(Digital Signal Processor)を用いてディジタル的に構成し、このディジタルフィルタにより半導体レーザの変調波形を補正する方法を構築した。この方法により、空間分解能は約6倍に向上し、理論値とほぼ等しい値(2mm)を得た。
3.空間分解能を向上させるため、半導体レーザの変調波形(三角波)にそれに同期した方形波を重畳して半導体レーザを変調する方法を開発し、最適条件を示した。この方法により、空間分解能は約5倍に向上し、理論値とほぼ等しい値(2mm)を得た。また、この方法を狭線幅の1.55μm帯DFBレーザに適用してその有効性を確認し、光ファイバにおける最大診断距離として88mを得た。
4.干渉信号の解析に最大エントロピー法を適用し、理論的空間分解能(7.5mm)を上回る空間分解能(2.5mm)を得た。また、最大エントロピー法の最適次数や入出力の線形性などについて議論した。
以上の結果よりコヒーレントOFDR法における空間分解能向上法が確立した。このことは、光導波路デバイスの内部診断に非常に有効であることを示している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 飯山宏一: "FMCWリフレクトメトリのための半導体レーザの線形光周波数掃引-ディジタルフィルタを用いた実現-" 電子情報通信学会レーザ・量子エレクトロニクス研究会資料. LQE96-18. 103-108 (1996)

  • [文献書誌] 飯山宏一: "最大エントロピー法を用いた高分解能FMCWリフレクトメトリ" 電子情報通信学会レーザ・量子エレクトロニクス研究会資料. LQE96-19. 109-113 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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