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1997 年度 実績報告書

光周波数掃引法による光回路素子の非破壊的内部診断・特性評価システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 08555090
研究機関金沢大学

研究代表者

飯山 宏一  金沢大学, 工学部, 助教授 (90202837)

研究分担者 猪熊 孝夫  金沢大学, 工学部, 講師 (50221784)
キーワード半導体レーザ / 光周波数掃引 / リフレクトメトリ / 光干渉センサ / 雑音
研究概要

半導体レーザを光源に用いたコヒーレントOFDR法(FMCW法)において、数10m〜数kmの光ファイバの内部診断を目的としたシステムを構成した。光ファイバ長が数10mのときには、光ファイバ内からの反射光と参照光との干渉信号スペクトルを測定することにより内部診断を行う(干渉法)。一方、光ファイバ長が数kmの場合には、光ファイバ内部からの反射光と参照光とのビ-トスペクトルを測定することにより内部診断を行う(非干渉法)。得られた結果は以下のとおりである。
1.干渉法に対して、狭線幅の半導体レーザを光源に用いることにより、光ファイバのコネクタ接続点および後方レイリー散乱光が検出できることを示した。後方レイリー散乱光に対する測定距離として90mを得た。
2.非干渉法に対して、ビ-トスペクトルは光源のスペクトル線幅により決定され、スペクトル線幅が狭いほど空間分解能は向上することを示した。
3.光源である半導体レーザを外部共振器構造にすることによりスペクトル線幅を狭窄化し、非干渉法により5km遠方において空間分解能23mを、11km遠方において空間分解能60mを得た。
4.非干渉法を用いて、光ファイバの後方レイリー散乱光を検出することにより、光ファイバの内部損失の評価およびコネクタ接続された光ファイバの接続損失の評価が可能であることを示した。
5.光源の位相揺らぎを考慮した理論解析を行い、診断スペクトルが光源の発振スペクトル形状と診断対象の光ファイバの長さにより決まることを示した。
以上の結果より、コヒーレントOFDR法における長尺の光ファイバの診断法が確立した。このことは、本方法が実際の光ファイバ通信網の監視システムに有効であることを示している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 飯山宏一: "方形波重畳三角波変調による半導体レーザの線形光周波数掃引とそのFMCWリフレクトメトリへの応用" 電子情報通信学会レーザ・量子エレクトロニクス研究会資料. LQE97-17. 97-101 (1997)

  • [文献書誌] Koichi IIYAMA: "Mid-range frequency-modulated continuous-wave refleclometry using a narrow-linewidth laser diode with linearized optical frequency sweep" The Pacific Rim Conference on Lasers and Electro-Optics. 290-290 (1997)

  • [文献書誌] 飯山宏一: "方形波重畳三角波変調による半導体レーザの線形光周波数掃引とそのFMCWリフレクトメトリへの応用" 電子情報通信学会論文誌. J81-C-I・2. 74-80 (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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