研究概要 |
磁性寒天はゼリー状で柔軟性があり,磁気的性質と保水性を持つなど磁気応用工学上興味ある特徴を有している。しかし,磁性寒天は磁性粉末を用いて作製する場合,磁性粉末が沈殿することが問題である。さらに,周囲温度および湿度によりゲル,ゾル,キセロゲル状態に変化するため,保水性および柔軟性も変わってくる。磁性寒天を高周波磁界による培地として用いる場合,ゼリー状として存在可能な周囲環境について明らかにする必要がある。また,各状態における磁気特性・発熱特性についても十分明らかにされていない。 本研究では,磁性寒天の高周波帯域での誘電特性および複素透磁率,飽和磁束密度,保磁力,単位体積当たりの磁心損失などの磁気特性を明らかにした。これらの結果より,磁性寒天を発熱体として用いるために必要な発熱特性を測定して磁気発熱材料としての実験的検討を行った。
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