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1996 年度 実績報告書

複数の雑音低減および機能向上手法を具備したブリルアン方式光ファイバジャイロの試作

研究課題

研究課題/領域番号 08555099
研究種目

基盤研究(A)

応募区分試験
研究機関東京大学

研究代表者

保立 和夫  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (60126159)

キーワード光ファイバジャイロ / ブリルアン散乱 / 光ファイバレーザ / コヒーレント光センシング / ナビゲーション / レーザジャイロ
研究概要

次世代光ファイバジャイロの一方式として注目されている「ブリルアン方式光ファイバジャイロ」の主要な性能制限要因への対策および機能向上手法を施した実験系を試作して、本方式の性能向上のための、さらには実用化のための具体的な指針を明らかにすることが、本基盤研究の目的である。
初年度である本年度は、まず光ファイバリング共振器中での偏波変動誘起雑音を低減するために偏波軸を90°捻って接続した偏波維持光ファイバリング共振器及び、出力ビ-ト信号として互いに位相が90°異なる一対の信号が得られるようにした位相ダイバーシティ方式を盛り込んだ実験系の検討を進めた。位相ダイバーシティ方式によれば両ビ-トの位相差の符号により入力回転の方向が分かる。これは独自の新しい方式であり、今回はバルク形光学要素により実現した。入力回転速度ならびにその方向の検出に成功している。また、光ファイバリング共振器に沿って温度や歪みが分布している場合のブリルアンレーザの挙動に関する検討も深めるとともに、絶対単一偏波光ファイバを用いて安定なレーザが得られることも示した。さらに、光ファイバ中の後方レ-リ散乱により、左右両回りのブリルアンレーザ光が互いに結合し、周波数差が小さくなるともはや独立な発振ができなくなって、両周波数が一致するというロックイン現象を理論的に検討している。光ファイバのレ-リ散乱係数、長さ、偏波状態等をパラメータにして、ロックインが生じる最大周波数差(最大入力角速度)を定量的に評価する計画である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 保立 和夫: "「光ファイバセンシング技術の動向」" 電子情報通信学会誌. 79(8). 808-813 (1996)

  • [文献書誌] Y.Tanaka,S.Yamasaki and K.Hotate: ""Brillouin fiber optic gyro with directional sensitivity"" IEEE Photonics Technology Letters. 8(10). 1367-1369 (1996)

  • [文献書誌] Y.Tanaka and K.Hotate: ""Lasing characteristics of optical fiber Brillouin ring laser with spatially distributed gain coffcient"" IEICE Transactions on Electronics. E79-C(10). 1436-1441 (1996)

  • [文献書誌] K.Hotate: ""Future evolution of fiber optic gyros"" Optical Review. 4(1). (1997)

  • [文献書誌] K.Hotate and M.Harumoto: ""Resonator fiber optic gyro using digital serrodyne modulation"" IEEE Journal of Lightwave Technology. 15(3). (1997)

  • [文献書誌] Y.Tanaka and K.Hotate: ""Analysis of fiber Brillouin ring laser composed for single-polarization single-mode fiber"" IEEE Journal of Lightwave Technology. 15(5). (1997)

  • [文献書誌] 保立 和夫: "光ファイバジャイロ「光デバイス辞典」の1節" オプトロニクス社, 274-276 (1996)

  • [文献書誌] K.Hotate: "Fiber Optic Gyros,"Optical Fiber Sensors Volume IV"" Artech House Publishers, (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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