研究課題/領域番号 |
08555100
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小畑 秀文 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (80013720)
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研究分担者 |
中島 延淑 富士写真フィルム(株), 宮台技術開発センター, 主任研究員
松本 徹 放射線医学総合研究所, 重粒子治療センター, 医療情報管理官 (90165902)
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キーワード | 自動診断 / 乳癌検診 / 微小石灰化像 / 悪性腫瘤影 / 撮影条件 / 臨床テスト |
研究概要 |
本年度は微小石灰化像検出システムの改良を行い、それと腫瘤影検出システムとを臨床現場で評価するための大規模実験を行った。 微小石灰化像検出システムについては、これまで撮影条件、乳腺の発達程度などを考慮した処理方法になっていなかったため、性能に一定の限界があった。そこで、それらの影響を調べ、それらの条件に自動的に適応した処理を施すように改良を行った。その結果、極めてコントラストの悪い石灰化像も安定して検出できるようになった。 本研究で開発した自動診断システムの評価を行うために、国立がんセンター東病院の6ヶ月におよぶ外来患者のデータを対象に、臨床テストを実施した。データ数は1212枚である。その結果、以下のような性能が明らかとなった。 微小石灰化像検出システム:クラスタ検出率=89.2%、偽クラスタ検出率=0.36ヶ所/画像 腫瘤影検出システム:悪性腫瘤検出率=80.5%、偽腫瘤影検出率=1.3ヶ所/画像 これらの結果は、現在のこの分野の研究では最高レベルの性能であり、システムの高度化が達成された。 今後は、偽腫瘤影の検出率を大幅に下げるための新しい取り組みが必要であり、次年度の課題としたい。
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