研究課題/領域番号 |
08555100
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
計測・制御工学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小畑 秀文 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (80013720)
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研究分担者 |
萩原 義裕 東京農工大学, 工学部, 助手 (80293009)
中島 延淑 富士写真フィルム(株), 宮台技術開発センター, 主任研究員
松本 徹 放射線医学総合研究所, 重粒子治療センター, 医療情報管理官 (90165902)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | CAD / 自動診断 / マンモグラフィー / 乳がん検診 / 腫瘤影 / 微小石灰化像 / 自動スクリーニングシステム / breast cancer |
研究概要 |
本研究においては、これまで開発を進めてきたマンモグラフィーCADシステムの性能を大量データによって評価すること、およびさらにシステムの性能向上をはかるための基礎研究の2つに目標を設定した。前者については、国立がんセンター東病院において、外来患者のマンモグラムを処理することにより本システムの性能評価を実施した。処理した画像は、1996年1月から一年半にわたる953名(平均年齢49.0才)、画像数にして3812枚のマンモグラムについて実施した。結果は、以下のようであった。 TPR Fps/image 腫瘤影検出システム 88% 1.34領域/画像 微小石灰化像検出システム 94% 0.39クラスタ/画像 日常外来患者の大量データに対する性能としては、非常に良い性能であることが明らかとなった。これらの成果の一部は論文として発表済みではあるが、上記の最新データについては現在準備中である。 我々の開発したシステムの性能は、実際に自動診断という観点からみると、まだ改良を要するところが多々ある。そのひとつの対策として、良性/悪性の鑑別に有効なスピキュラの検出法について、線集中ベクトル場の概念を用いた新しい手法の開発に取り組み、一定の成果をあげた。また、医師が続影するときに左右のマンモグラムを対比させつつ診断を行うことに注目し、画像の特徴空間での左右の比較を利用した新しい診断手法の開発にも取り組んだ。この手法によれば、腫瘤影の検出率を現状の性能に保った状態で、偽陽性陰影の数を、1.3ヶ所/画像から1.2ヶ所未満/画像へと減少させることが可能であるとの見通しを得た。
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