研究課題/領域番号 |
08555105
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上田 多門 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00151796)
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研究分担者 |
佐藤 昌志 北海道開発局, 開発土木研究所, 室長
小澤 一雅 建設省土木研究所, 建設マネジメントセンター, 主任研究員 (80194546)
鬼頭 宏明 大阪市立大学, 工学部, 助手 (40177879)
清宮 理 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50298139)
古内 仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60165462)
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キーワード | 鋼コンクリート合成構造 / バットレス / サンドイッチ構造 / 形鋼シアコネクタ / 突起付き鋼板 / 鋼板巻立て補強 / 自己充填コンクリート |
研究概要 |
本年度の研究において、得られた知見を以下に示す。 (1)鋼殻で囲まれた空間に打込む自己充填コングリニトに対して実験を行い、モルタルの配合方法として合理的な水/粉体比を求める方法の提案、フレッシュコンクリートの自己充填性における増粘剤の役割について明らかにされた。(2)フルウエブタイプ鋼コンクリートサンドイッチはり部材のせん断耐力について、種々のパラメータを変化させた非線形有限要素解析から、コンクリートの圧縮域、斜めひび割れ域、せん断補強鋼板および引張・圧縮フランジの分担せん断力について詳細な検討が行われた。(3)形鋼シアコネクタの変形性状についてコンクリート圧縮強度を変数として実験を行った。コンクリート強度は、提案されている力学モデルにおける初期剛性および弾性限界値に影響を与えることが明らかとなった。(4)鋼コンクリートオープンサンドイッチスラブの押抜きせん断実験から、その耐力について引張鋼板比の影響を調べた。同一の鉄筋比をもつRCスラブに比べて耐力が70%程度下回ることを明らかにした。(5)鋼板巻立て補強RC柱に対する交番載荷実験から、次のことが明らかとなった。巻立て鋼板量が増加するにつれて部材靭性が大きくなることが示された。初期降伏変位で載荷を繰り返した場合、コンクリートの分担せん断力の減少すること、ピーク荷車以降帯鉄筋と鋼板のひずみを比較すると全般的に帯鉄筋の方が大きいこと、鋼板は降伏後分担せん断力の低下が見られるが変位を増加させると再び増大することが示された。(6)突起付き鋼板について各種変数に対して付着せん断試験を行い、破壊形式およびずれ変形挙動の検討を行った。実験結果から、各変数がせん断伝達特性に及ぼす影響を定量的に評価し、せん断伝達強度算定式の提案を行った。
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