研究概要 |
(1)4方向ひび割れを有する鉄筋コンクリート構成則 既存鉄筋コンクリート橋脚の段落とし部に導入される,多方向ひび割れのモデル化に必要な4方向ひび割れを許容するコンクリート構成則の定式化を行った。特に,先行ひび割れに非直交する後発ひび割れの影響と,圧縮応力による先行ひび割れの閉合に関するモデル化を新たに導入した。 (2)多方向ひび割れを含む鉄筋コンクリート要素の挙動実験 円筒に先行したひび割れを導入したのちに,交番せん断応力を導入する実験を行い,せん断挙動が先行ひび割れによって影響を受けること,鉄筋塑性以後には影響は消滅することが明らかとなった。 (3)鉄筋定着の詳細と引き抜け挙動 鉄筋端部の定着パターンを3種類に変化させて引き抜き実験を行った。90度フック,135度フックおよび曲げ定着を施さず,50の定着長さのみを配置したケースならびに鋼板溶接定着を対象とした。 (4)単部引き抜け要素の定式化 鉄筋端部のずれを表現する3次元リンク要素をプログラム化し,耐震補強効果を考慮した3次元有限要素解析プログラムの整備を,既解析済のCOM3に組み入れた。
|