研究概要 |
本研究では,既に昭和61,62年度に行った「疲労試験データベースの作成と許容応力の評価」をベースに,飛躍的に向上したパソコンや周辺機器の能力を取り込み,図形入力,写真入力を含めた新たな疲労試験データベースを構築する.さらに,このデータベースの使用料および汎用性をさらに向上させるため,このデータベースのシステムをウィンドウズ上で使用可能にする.そこで,平成8年度は,以下の研究を行った. 1.1986年度以降の疲労試験データ,文献等の収集と整理を行なった. 2.小型あるいは大型構造物の図形入力,写真入力を含めた新しい疲労試験データベースについて検討し,提案計画を立てた. 3.新しいデータベースシステムの改良を行った. 4.国内の疲労試験データを収集・整理を行い,そのデータの一部をデータベースに入力した. 今後は,以下の研究を行う予定である. 1.これまでに検討された新しいデータベースシステムのプロトタイプをより完成形に改良するとともに,図形入力,写真入力を行って,その合理的な検索や図形出力の方法について検討する. 2.整理された1986年以降の溶接継手の疲労試験データや大型構造物の疲労試験の効果を入力し,実務上の使用性について検討する. 3.疲労試験データベースシステムについて,国外の大学や実務に携わる技術者の意見を聞き,その使用性を検討してシステムの改良を行う.また,本研究には諸外国,特に欧米で蓄積されたデータの入力は不可欠であることから,欧州や米国の研究期間と連絡をとって協力を依頼する.
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