研究課題/領域番号 |
08555118
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応募区分 | 試験 |
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
吉中 龍之進 埼玉大学, 工学部, 教授 (00008822)
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研究分担者 |
長田 昌彦 埼玉大学, 工学部, 助手 (00214114)
山辺 正 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40125894)
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キーワード | ロックボルト / 補強効果 / 不連続変形法 / 地山特性曲線 / トンネル |
研究概要 |
これまでに実施した実験的研究から、不連続面に対するロックボルトの補強効果についての基本的な関係は明らかになってきている。これらを考慮したモデルを作成するために、本年度の研究では次の2つの項目について検討を行った。 1.不連続面上のせん断変形に対するロックボルトによる岩盤の補強効果の検討 ここではロックボルト自身の変形に着目し、その応力一ひずみ関係からロックボルトにより補強された岩盤のせん断応力一せん断ひずみ関係の推定を試み、これを実測値と比較した。その結果、初期斜辺長のとり方に依存するが、この手法により定性的にはロックボルトの挿入角の影響をよく再現することがわかった。 2.不連続変形法による岩盤内トンネルの地山特性曲線に関する考察 ロックボルトによる岩盤補強評価モデルをトンネルや地下空洞に適用することを目的に、不連続変形法による数値解析的検討を行った。特に本年度はトンネル掘削工法の一つであるNATMの基本的な概念である地山特性曲線に関する考察を実施し、これをもとに次年度においてロックボルトの補強効果の検討を行うこととした。 まず、不連続変形法によりトンネル掘削をシミュレートできる解析手法を提案した。これによりトンネル地圧と天盤変位との関係、すなわち地山特性曲線を表現することが可能となった。さらに、ここでは不連続面の幾何学的な配列パターンの影響、不連続面の摩擦角の影響、および不連続面方向の影響について検討を行い、これらの影響により異なった地山特性曲線となることを確認した。
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