研究課題
基盤研究(A)
Physical modelingは地盤工学において近年著しい進歩を遂げている分野の一つである。そのなかで、ドラム型遠心装置は、ビーム型遠心装置にない利点があり、その利用の検討が進められている。研究代表者は、2つのドラム型遠心を試作し、1991年以来ケンブリッジ大学と共同して地盤工学教育用の小型ドラム型遠心装置を開発し、1994年以降広島大学で稼動している。本研究は、直径1.2mのドラム型遠心装置を東京工業大学に設置し稼動確認をするとともに、遠心場で水平・鉛直振動を与える装置の開発を目指したものである。本研究による研究実績は、ドラム型遠心装置内で模型地盤の作成方法の開発および多様な載荷装置を開発したことである。模型地盤作成方法では、砂地盤、不撹乱試料、粘土地盤、サンドコンパクションで改良された粘土地盤、ベントナイト層と砂層の互層地盤の5種類の多様な模型地盤作成方法を開発・確立した。載荷装置としては、引き抜き・貫入試験装置、波動発生装置による試験法を開発・確立した。地震動作成方法として、代表者が開発した水平方向加振装置作成の経験をベースに、ビーム型遠心で開発されたバンピーロードシステムのドラム型版として、ドラム回転中に容器部分にあたる遠心チャンネルに衝撃を与えることで地盤内に多様な上下振動成分を負荷する装置を試作したほか、多様なコンセプトを提示した。しかし、ドラム型遠心の回転エネルギーに対して、打撃による遠心チャンネルへの入力エネルギーは十分でなく、本方式では、十分鉛直振動を付与することができなかった。
すべて 1998 1997
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 4件)
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Proceedings of the international symposium on recent developments in soil and pavement mechanics Vol. 1