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1997 年度 実績報告書

DNA損傷の環境モニタリングによるリスク評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08555137
研究機関京都大学

研究代表者

松井 三郎  京都大学, 工学部, 教授 (90092808)

研究分担者 松田 知成  京都大学, 工学部, 助手 (50273488)
山田 春美  京都大学, 工学部, 助手 (40089123)
清水 芳久  京都大学, 工学部, 助教授 (20226260)
津野 洋  京都大学, 工学部, 教授 (40026315)
キーワードアセトアルデヒド / 尿 / DNA損傷 / LC / MS / MS / N2-ethyl-dG
研究概要

アセトアルデヒドは大気中、食品中、タバコ煙中に広く存在しており、実験動物の呼吸器系に発癌を引き起こすことが知られている。アセトアルデヒドの引き起こす突然変異をシャトルベクターを用いて調べたところ、極めて特徴的なタンデム変異を引き起こすことが明らかになった。また、それが、DNAのイントラストランドクロスリンクが原因であることが明らかになった。アセトアルデヒドの引き起こす、イントラストランドクロスリンクの化学構造はまだ不明であるが、最近アセトアルデヒドの引き起こすモノアダクトが同定された。その内の一つにN2-ethyl-dGが知られているが、この損傷が実際の生体内から検出されるかどうか検討した。生体試料は色々考えられるが、とりあえず尿中のN2-ethyl-dGを測定した。ヌクレオチドプール中で生じた損傷塩基、N2-ethyl-dGTPは何らかの酵素によってN2-ethyl-dGまで分解されて尿中に排出されると考えられる。また、DNA中のN2-ethyl-dGも、DNA修復を経て尿中に排出されると考えた。液体クロマトグラフタンデム質量分析機を用いてN2-ethyl-dGの定量を試みた。重水素ラベルしたN2-ethyl-dGを内部標準として、SRMモードで測定した。イオン化法はエレクトロスプレー法を用いた。その結果、尿中のN2-ethyl-dGを感度よく測定することができた。調べたすべての尿サンプルからこのDNA損傷を検出することができた。今後は他のDNA損傷の測定を試みる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Mstsuda, M.Kawanishi, T.Yagi, S.Matsui, H.Takede: "Speatic tanden GG to TT base substitutions induced by acetaldehyde are due to intra-strand crosslink between adjacent guanme bases" Nucleic Acids Research. (in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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