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1996 年度 実績報告書

介在物を利用した鉄鋼の相変態組織制御の原理と方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 08555163
研究種目

基盤研究(A)

応募区分試験
研究機関京都大学

研究代表者

牧 正志  京都大学, 工学研究科, 教授 (10026247)

研究分担者 山田 利郎  日新製鋼技術研究所, 鋼材研究部・鋼材第一研究室, 室長
古原 忠  京都大学, 工学研究科, 助手 (50221560)
津崎 兼彰  京都大学, 工学研究科, 助教授 (40179990)
キーワード鉄鋼 / オーステナイト / フェライト / 介在物 / 粒内フェライト変態 / 結晶学 / 析出 / 界面構造
研究概要

1.Fe-Mn-C合金におけるフェライト核生成サイトとしてのMnSの効果
種々のS量のFe-2Mn-0.2C合金を用いてMnSの粒内フェライト核生成サイトとしての効果を調べた.これらの合金での初析フェライト変態はMnの分配を伴わないパラ変態モードで起こる.Sをほとんど含まない合金(7ppmS鋼)では初析フェライトはオーステナイト母相粒界からのみ生成するのに対して,S量の多い470ppmS鋼では,粒界に加えて粒内のMnS上フェライト核生成が観察される.またオーステナイト状態で軽圧下の熱延を施すと,特に粒内フェライト生成が促進される.
2.オーステナイトおよびフェライト中のB1型析出物の結晶学と界面構造
オーステナイトから析出したVCおよびTiCは,母相に対してCube-Cubeの方位関係(〈001〉m//〈001〉p)を満たす(但しmは母相,pは析出相).その形態は{111}γファセット面によって囲まれた八面体であり,界面は,両相間の約15%のミスフィット歪みを有効に緩和する規則的に配列したミスフィット転移を含む.オーステナイトから析出したMnSは,母相に対してCube-on-Edgeの関係((001)γ//(001)MnS,[100]γ//[100]MnS))を満たし,ほぼ整合な(001)γ//(001)MnSを晶癖面とする板上の形態を示す.一方,フェライトから析出したMnSは,母相に対してCube-Cubeの方位関係を持ち,比較的等軸に近い形状を示す.観察されたB1型析出物の母相との結晶方位関係は,O格子理論から予測される最小ミスフィット歪を与える関係と良い一致を示す.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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