400μmから1000μm程度の粗い一定の粒子径を媒体粒子を120〜200°Cの一定の温度で、かつ、500〜1500ppm程度の一定の濃度のSO_2ガスを含むガスで流動化しているところに1〜30μmの比較的一定の粒子径の脱硫剤微粒子を含むスラリーを連続供給して装置内で微粒子を乾燥させながら脱硫する装置の開発を行った。脱硫後の微粒子脱硫剤はガスと共に装置外に流出し、バッグフィルターで補集した。 この装置で脱硫率に最も大きく影響する因子は脱硫剤の種類とその粒子径、ガス中のSO_2の量と脱硫剤の量論化(Ca/S)および脱硫装置の運転温度Tbと湿球温度との差(飽和接近度)であった。 飽和接近度の値を小さくすると、装置内で微粒子のスラリーはゆっくりと乾燥する。したがって、反応速度の非常に速い水に溶けたSO_2と水に溶けた脱硫剤との反応がおこりやすくなるので、脱硫率及び脱硫剤の利用率は著しく向上した。 脱硫剤として微粒子の消石灰スラリーを用いた場合にはCa/Sが1.2以上、飽和接近度が15°C以下、消石灰の粒子径が30μm以下であれば、SO_2の脱硫率は95%以上となることがわかった。その時の脱硫装置の温度は55〜95°Cの一定の温度、かつ、媒体粒子層内でのガスの滞留時間は0.1〜0.15(S)であった。
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