研究課題/領域番号 |
08555193
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岡本 健一 山口大学, 工学部, 教授 (20029218)
|
研究分担者 |
阿部 淳 三井造船(株), 環境エネルギー統括部, 主幹研究員
近藤 正和 三井造船(株), 千葉研究所, 主幹研究員
田中 一宏 山口大学, 工学部, 助教授 (30188289)
喜多 英敏 山口大学, 工学部, 助教授 (10177826)
|
キーワード | 膜分離 / ゼオライト膜 / パーベーパレーション / 蒸気透過 / 有機液体分離 / 無機膜 |
研究概要 |
NaA型ゼオライト膜を、原料組成比がNa_2O/SiO_2=1、SiO_2/Al_2O_2=2、H_2O/Na_2O=60で、100℃で3時間水熱合成して、全長80cm、外径1.2cm、内径0.9cmの多孔質セラミックスチューブの表面に製膜したチューブラー型のA型ゼオライト膜モジュール(膜面積0.5m^2)の浸透気化分離性能を詳細に検討した。 このゼオライト膜モジュールは、前年度からの検討で優れた水選択性の浸透気化分離性能を示した小型膜(全長10〜20cm)と同様、優れた水選択透過性を示した。 特に、高性能な分離膜の報告例がほとんどない水/メタノール系においても高い水選択透過性を示し、同様に水/アセトン、ジオキサンおよびDMF系のような従来の有機高分子膜では膜の膨潤のために適用できなかった分離系でも膜は安定で高い選択性を示した。さらに、この膜モジュールは長期間の使用に対しても安定であることが明らかになり、有機液体の脱水用の実用化膜モジュールが完成した。ついで、Y型ゼオライトおよびZSM-5ゼオライトについても製膜条件を検討し、多孔質セラミックス表面にA型と同様の手順で製膜したY型ゼオライトはアルコール/有機液体系で優れたアルコール選択透過性を示すこと、テンプレートを用いて製膜したZSM-5膜はアルコール/水系で優れたアルコール選択透過性を示すことを明らかにした。さらにこれらのゼオライト膜の全長80cmの多孔質支持体への製膜法を検討し、A型ゼオライト膜と同様にチューブラー型の膜モジュールの設計製作が可能になった。
|