研究課題/領域番号 |
08555195
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
羽野 忠 大分大学, 工学部, 教授 (80038067)
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研究分担者 |
三浦 重信 (株)武蔵野化学研究所, 主任研究員
高梨 啓和 大分大学, 工学部, 助手 (40274740)
平田 誠 大分大学, 工学部, 講師 (20264327)
酒井 謙二 大分大学, 工学部, 助教授 (50205704)
森口 充瞭 大分大学, 工学部, 教授 (70026574)
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キーワード | バイオリアクター / 乳酸発酵 / 抽出発酵 / 電気透析 / メンブレンリアクター / 生分解性プラスチック / ポリ乳酸 |
研究概要 |
生分解性ポリマーの原料であるL-乳酸の発酵生産技術の確立を目的として、生成物の選択的分離を伴う乳酸発酵に関して反応から分離に至る種々の検討を行い、以下の結果を得た。 1)Rhizopus oryzaeを用いた発酵において活性炭をブロス中に混濁させた吸着発酵を行い、良好な生産性を得ることが出来た。活性炭の形状による差は小さいが、ヤシガラ系と石炭系とでは後者の方が効率が高いことが示された。効率は活性炭の添加量と共に上昇したが、酵母エキス添加系において有効性が高かった。 2)Rhizopus oryzaeを用いた発酵において、硫酸アンモニウム濃度が高くなると生産性・収率ともに低下したが、酵母エキス濃度には最適値が存在した。 3)発酵液中から乳酸を選択的に抽出分離するユニットとして中空糸を考え、装置設計に必要な基礎的解析を行った。TOMACを用いた抽出操作では水相側の境膜抵抗が流速と共に変化することが示され、相関式を提出した。実際の発酵液を用いた抽出により、中空糸系では、通常の液液接触に較べて界面の汚染による影響が無視できることが示された。 4)発酵操作の管理指標として菌体濃度を考える場合、OD値に較べてATP濃度をモニターとすることが可能であることが示された。
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